2012年06月01日

岡中鎭守社の巨樹<大楠と槇の木>


白い雲を掴むかのように伸びた枝、
栄養をいっぱい吸収しようとする葉や根
どっしりと構えた幹。

大地にしっかりと根をはって生きている樹木をみると
私の中で、ズシーンと響くものがあります。

頑張ろうとしている時には、力強く後押ししてくれるし
気持ちが沈みそうな時や選択を迷っていたりする時には
頭の中で積もり積もった余計なものをそぎ落とし
見落としていたものや隠れていた大切なものを洗い出してくれます。
そして、和みと活力と勇気を与えてくれるのです。



今日、訪れたのは大阪府の天然記念物にも指定されている
岡中鎭守社(おかなかちんしゅしゃ)の大楠の木と槇の木です。


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↑岡中鎭守社 後ろに控えているのが神木の大楠

境内にあった看板の記述によると
その昔、樟・槇・松・銀杏・榎・椋の木などの大木に囲まれ
日中でも薄暗く「高城の宮」と呼ばれた社があったそうです。

明治の終わり頃には、信達神社に合祀され
その後、鎮守社の大木の殆どが伐採されたんだそうです。
幸い、大楠と槇の木は保存されたため、
今こうしてその堂々たる勇姿が見られるのだそうです。


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↑これが、その大楠の木(神木)
幹周約8.2m → 大人が何人手をつなげば一周できる?6人とか7人ぐらいかしら?
樹高約30m → ビル10階分ぐらいの高さです!
推定樹齢800年 → 鎌倉時代ですね〜。


立派すぎて、カメラのファインダーに収まりません(泣)
写真では、この迫力はきっと伝わらないんだろうなぁ。
ぜひ、実物を見てほしい!!


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この大楠は、昭和45年、大阪府の天然記念物に指定され
「大阪みどりの百選」にも選ばれています。


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↑大きく伸びた枝は、境内の柵を越え道路を挟んだ公園にまで達しています。
大きすぎる!人があんなに小さい。。。


大楠は、幹が地上約3mのところで3方向に分かれ、
枝張りは南北へ約20m、東西へ約30m、
枝が覆う面積は、約300平米(約90坪)なんだそうです!!
25mプールなんて小さい小さい、そんな感じですね。


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↑隣の公園に向かって伸びる幹と枝

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↑大楠(左奥)と槇(右手前)の木が並んで立っています

この槇の木も平成2年、大阪府の天然記念物に指定されました。
幹周2.4m、樹高19.5m(ビルの6階より高い)、推定樹齢600年(室町時代あたり?)

単純に樹齢で判断すれば、大楠が根付いて200年後に
槇の木が芽吹いたことになります。(当然ですが・・・)

樹齢200年ともなると枝も四方に伸び葉が生い茂り、
地上に太陽が届かなかったかもしれないのに
この大樹の側でよく育ったなと、しみじみ思うのです。

長い歴史の中で、この2つの大樹は
どのような話をし、どのようにこの世界をみているのでしょう。
私たちのように「昔はよかった」と思ったりしているのでしょうか。


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↑周囲からみても、一際きわだち目を引く大きさです。




posted by ショコラ at 00:00| Comment(0) | 樹木巡り

真如寺の<貝塚いぶき>

大阪府泉南市にある「真如寺(しんにょうじ)」には
推定樹齢300年の<貝塚いぶき>という品種の木があります。

徳川八代将軍吉宗公が植樹したと伝えられている木です。


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↑門の後ろに見えている大きな木が<貝塚いぶき>

熊野街道の近くにあるこのお寺は
紀州藩を筆頭に各諸藩の参勤交代の御用達旅宿として使用され、
八代将軍徳川吉宗公も真如寺に宿泊したといわれています。

紀州藩をはじめ各諸藩のお殿様も宿泊していたため、
寺院は、厳重に守られていたような構造らしいのですが
今回、寺院の中までは見られず・・・。


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↑<貝塚いぶき>の全体像

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↑木の前には由来が。
木に触れながら願い事を心に浮かべ「南無阿弥陀仏」を
十編唱えるといいんだそうです。


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↑願い事をしているのでしょうか

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<貝塚いぶき>の側までいくと、木の良い香りが漂います。
どこかで、香ったことがあるような。。。
よく家の垣根などでも見かける品種なので、もしかすると
町中を歩いているときに、香ったのかもしれませんね。



実は、この「真如寺」というお寺は
「モモコのOH!ソレ!み〜よ!」
「和風総本家スペシャル」
「トリビアの泉」
といったテレビにもよく取り上げられているんですよ。

この木が? と思ったかもしれませんがちょっと違うんです。
特に「トリビアの泉」を見たときは
コメントしがたく「・・・・・。」でした。

気になる方は調べてみてくださいね。




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