夏、真っ盛りの猛暑日が続く中、
涼をもとめてやってきたのは、京都の奥座敷・貴船(きぶね)。
京阪電鉄「出町柳」駅から叡山電鉄に乗り継ぎ「貴船口」駅を降りると
そこは、すでにひんやりと涼しい空気に包まれていました。
駅を降りて見えたのは、青々とした木々の緑と
貴船川の清涼と川音、空気も澄んでいてとても気持ちがいい!!
↑貴船川
叡山電鉄「貴船口」駅から貴船神社の奥宮まで
貴船川に沿って、20件近い料亭が軒を連ねます。
「川床(かわどこ)」は、桃山時代に
鴨川の中州や浅瀬に床机を設け、
客をもてなしたのが始まりといわれています。
貴船は、「京の奥座敷」と言われることから
「床(とこ)の間」と同じ感覚で
「川床(かわどこ)」と呼ばれるようになったそうです。
一方、鴨川は、川沿いに設けられた「高床(たかゆか)」が
省略されて「床(ゆか)」や「納涼床(ゆか)」と呼ばれています。
↑川床料理を予約した「右源太」さん
駅に着くと川床料理を予約した「右源太」さんの
送迎バスが迎えに来てくれていました。
この時期、川床を楽しもうと多くのお客さんで賑わっています。
おかげで、車が動きません・・・。
料亭の近くまで来たので、途中下車し歩くことにしました。
↑歩きながら貴船川を覗き込むと、みんな楽しそうに食事をしています。
貴船川の上に設けられた川床。なんだか涼しそう〜。
↑ずら〜り、宴席が並んでいます。
こんなに長いと、中ほどの席からは川面が楽しめないのでは・・・。
せっかくの川床がもったいないような。
どうか、予約した席が川の見える席でありますように!
と、ちょっと思ってしまいました。
↑忙しそうな仲居さん。
早めに来たので、予約した時間までの間
貴船神社の本宮・結社・奥宮に参拝しました。
願いが叶う『三社詣』の順に、ブログにて紹介中!
一番目、貴船神社・本宮 ←クリックするとページが開きます♪
二番目、貴船神社・奥宮 ←クリックするとページが開きます♪
三番目、貴船神社・結社(中宮) ←クリックするとページが開きます♪
↑太陽の日差しを遮るように、屋根が設けられています。
予約した時間になり、通されたのは
うれしいことに、川の水が岩肌を滑るように流れる
その真上の席!!
川瀬の音や水しぶきなど、川床が全身で体感できます!
この宴席で、美味しい料理が楽しめるなんて感激です。
手を伸ばすと、ひんやりと冷たい川の水に触れられます。
貴船川の水が冷たいせいか、川面を渡る風も
クーラーのように涼しくて気持ちがいい!!
聞くところによると、貴船では
京都市内と比べて体感温度が、5度ほど低いそうです。
京都盆地特有の蒸し暑さからすれば、これはもう避暑地ですね。
どうりで、みんなが貴船に集まるはずです。
↑私たちの席の後ろにも、川床の宴席が用意されています。
↑席の前は、ずらりと宴席が並んでいます。
ちょうど、予約したお客さんが入れ替わるタイミングなので
仲居さんたちも、次の方を迎える準備で忙しそうです。
あとで知ったのですが、今回予約した「右源太」さんは
貴船神社に仕えた社家の家筋にあたり、
屋号は神官の役職で、明治維新後の神仏分離を機に
料理旅館に転身したんだそうです。
それに、旅館部門で2010年度から3年連続
ミシュランガイドで、星をもらったとか!
受付の方に聞くと「3つ星です」と言われました。
↑先付けからはじまり、八寸が運ばれてきました。
この季節ならではの「鱧のお吸い物」や「鮎の塩焼き」「お刺身」など
懐石料理が順番に出てきました。どれも、美味しかったです。
木々の緑に囲まれ、川のせせらぎと涼風そして蝉の声。
心も体も、ゆる〜りと癒される感じです。
私たちがゆっくり食事をしていたせいか
予約客が多かったせいか
料理を食べ終わって時計をみると3時間経っていました。
京都市内の気温は、33〜34度はあったかと思いますが
その時には、涼しいというより少し肌寒いくらいの涼夏でした。
貴船(きぶね)は、気生根(きふね)ともいわれ
「気」の「生」まれる「根源」の地という意味があるそうです。
ストレス社会がささやかれる昨今、
疲れた「気」を清浄・癒すことで、新しい活力を生み出す!!
といったところでしょうか。
タグ:京都
昨日(22日)南先生の夷風さんでお話をさせていただいた鴨川の夕立です。
貴船神社はいいですね
特に奥の院は門を入った瞬間に気を感じましたのを思い出しました。
レポートもさすがにプロでいらっしゃいます。
それに伴い写真も周りの雰囲気もしっかり伝わって来ましたよ!