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では、No.1(ツアー)の続き
川上村白川渡(しらかわど)の吉野杉、杉育林の見学へと続きます。
色々ニュースになった「大滝ダム」を眺めながらバスで移動。
バスを降りて少し歩くと、見学先の
北村林業さんが育林する吉野杉の林野です。
↑製材所の株式会社ウッドベースの方が、山守や育林などについて
説明してくださいました。
林業では、樹齢のことを年生と言うんだそうです。
このエリアの吉野杉は、250年生だそうです。
杉が活きいきと生い茂る、林野の山を少し登っていきます。
周囲の木々に比べると幹も太く立派に育っています。
理由は分からないらしいのですが、
このエリアの杉は、戦争中の切り出しを運良く免れ、
今日まで育てることが出来たんだそうです。
↑大きな幹を眺めながら登ります。
少し行ったところに、大きな切り株が現れました。
根の周りには、草や苔が生え何か可愛らしいものが隠れていそうな、
愛嬌のある株です。
この切り株の年輪を数えたら、180はあったそうです。
外周がボロボロと崩れているので、その部分を合わせれば
やはり二百数十くらいになるんでしょうね。
こうして、自分の子供のように温かく手塩に掛けて育てた木々たちは
製材され建築用の部材や家具などに形を変え
私たちの生活を支えてくれているのです。
ツアーの案内順が前後するのですが、ここで
最後に見学した、製材所の様子をご紹介しますね。
↑木の香りが、ほのかに漂う製材所で
木材の取り方などについて説明してくださいました。
横にある杉の木は、80年生〜100年生だそうです。
「これだけの年数だと、親子2代分ですね」と、聞くと
「いいえ、だいたいは祖父の時に植えた杉を
孫の時代に伐採することが多いので、3代分ですね」と返答され
ちょっとビックリしました。
80年生〜100年生と聞くと、ピンとこないけれど
親子3代分と聞くと、なんだか重みが違います。
そんな永い年月を掛けて育てた木々を
「ああ、吉野杉ねぇ〜」と、いとも簡単に軽々しく
言ってしまっていた自分が情けなく恥ずかしい。
これは、世の中のもの全てに言えることかもしれませんが
出来上がったものについて、どうこう言うのはとても簡単です。
完成品しか見ていない人は
どれだけの人が、どんな想いで、どれだけの事をして、そこに至るのか
想像すらしていないでしょう。
観て、聞いて、体験しないと気づかないことも多い。
ものの見方や感じ方、考え方は
経験によって変化するものなんだと実感しました。
↑この大きな機会を使い、戸建てなどに使われる梁に
裁断しているところです。
↑梁以外の切り取った部分は、割り箸業者さんへ運ばれます
せっかくの杉を無駄遣いしません。
↑裁断したばかりの木材は、まだ水分を含んでいるため
木肌がしっとりしていて、すぐには使えません。
その水分を抜くため半年〜1年程、屋内や屋外で自然乾燥させるそうです。
他では、大きな乾燥機の中に木材を入れて短期間で
木を乾燥させているところもあるようなのですが
木のことを考えてここでは、そういったことはしていないようです。
ちなみに屋外で雨に濡れても、木材の乾燥に影響はないそうです。
なんだか、不思議ですね。
こうして、製材された部材は私たちの生活を
豊かにしてくれているんですね。
吉野杉の家に住める人は、それだけで幸せです。
私も木の家に住みたくなりました。
いよいよラスト!!
次は、吉野川源流でのランチ!そして、ユネスコ世界文化遺産「金峯山寺」です。
ツアーの様子は、奈良・吉野山をめぐる「吉野ツアー」No.3へと続きます。
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