2012年09月22日

京都 西陣でみた京町屋の坪庭


みなさんは、京都の「西陣」をご存じでしょうか。
そう、いわずと知れた西陣織の織物産業が集積する場所です!

たまに「西陣」という住所があると勘違いされるのですが
これは、その辺り一帯を指す言葉で西陣という住所は存在しません。

では、京都のどのエリアを指すのかというと
京都府京都市上京区から北区あたりで
上京区内、東の堀川通から西の七本松通、
北の鞍馬口通から南の中立売通あたりまでの範囲の中を指すと
考えられていますが、正確には定められていないようです。

今日、紹介するのはその西陣の街に今でも残る
京町屋の坪庭風景です!!

この日は「千両ヶ辻祭り」の催しで通常は見学できない
京町屋の坪庭を見学することができました。

※千両ヶ辻とは、西陣が最盛期だった頃についた通りの名前(辻・道の名前)で
 安倍晴明を祀る清明神社から西へ行った所にあります。


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↑京都を代表する写真家 水野克比古さんの自宅
 お祭りの日は、着物などを飾りお庭の雰囲気を盛り立てています


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また、水野克比古さんの自宅の向かい側には
明治初期の表屋造り町屋を修復した
水野克比古フォトスペース「町屋写真館」があり
水野克比古さんと息子さんの水野秀比古さんの作品が展示されています。


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↑水野克比古フォトスペース「町屋写真館」の中庭です。いい雰囲気です。

普段は、予約制で公開(入場無料)しています。
予約が無いときは閉館したままなので、
お立ち寄りの際は、事前に予約してくださいね。

↓水野克比古フォトスペース「町屋写真館」の連絡先

http://craft.kyoto-np.co.jp/osusume/mizunoshashinkan.html

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↑水野克比古フォトスペース「町屋写真館」のおくどさん。
 (おくどさんとは、台所のことです)


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↑天井が高く黒光りした梁に歴史を感じます

次に拝見したのは「願いが叶う松」のある坪庭です。
そのお庭があるのは、お誂え着物絵師
南 進一郎さんの作業場&お店の「夷風(いふう)」です。


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残暑厳しい夏の日、うずまき型の蚊取り線香とその香りに
懐かしさを覚えずにはいられません。
しかも、このお庭によくマッチしています。

コンセントに差すだけや置くだけの現代風の蚊取りマットが
ここに置かれていたら、さぞかし興ざめしたことでしょう。


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↑燈籠の横の赤松が「願いが叶う松」

この松に手をあてて願い事をすると良いのだそうです。
ずっと子供が出来なかった夫婦に子供ができたとか
就職が決まったとか、
願いが叶った人がお礼参りに訪れるそうです。


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↑お願い事をしています、何をお祈りしたのでしょう。
 私も願い事をしました♪

「夷風」では、着物の絵付け作業をはじめお庭も
無料で見学ができます。
予約が無くても自由に見学できますが不定休なのでご注意ください。

次に拝見したのは、NHK「美の壺」で紹介された坪庭。


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普段、このお庭は一般公開されていないのですが
この日は「千両ヶ辻祭り」だったので特別に見ることができました。


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↑障子とお庭の緑との雰囲気に、日本人の和の心を感じます。

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↑障子に寄り添うように座り、しばらく庭を眺め
 ほのぼのした気分になりました。
 いくら見ていても飽きることのない坪庭の風景でした。



西陣には、西陣織問屋以外にも
町屋を利用した料理店やカフェなどが点在しています。

パッと見た感じでは、店舗だとは分かりにくいお店もありますが
友達と彼氏や彼女とまたは夫婦で
色んなものを探しながらブラブラ散策するのも楽しいですよ♪



タグ:京都

2012年09月10日

日本三大秘境のひとつ「祖谷(いや)」と古民家再生 NO.2


前回の
日本三大秘境のひとつ「祖谷(いや)」と古民家再生 NO.1 
続きです!読んでいない方は ↑ ↑ をクリックしてくださいね♪



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↑<篪庵>の有る風景

今から約40年前、アレックス・カー氏は初めてこの集落(祖谷)を訪れました。
この地に魅了され当時空き家だった、築約300年ほどの
茅葺き屋根の古民家を購入し、しばらくそこで暮らしていたそうです。

フルートが趣味だったアレックス・カー氏が私の城と称したこの家に
小さな竹の横笛という意味の「篪(ち)」と
家を意味する「庵(いおり)」を合わせ<篪庵>と名付けました。


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↑建物の大きさも風格も<浮生>とは違う<篪庵>

この篪庵は、今のNPO法人「 篪庵トラスト」のきっかけとなり、
現在は「篪庵トラスト」が直営する宿泊施設にもなっています。

↓「篪庵トラスト」が直営する、築約300年の茅葺き民家ステイ<篪庵>

http://www.chiiori.org/
<篪庵>は、「桃源郷祖谷の山里」とは別の場所
祖谷の「釣井集落」内にあります。

↓アレックス・カー氏の活動に関するサイト

http://www.alex-kerr.com/jp/index.html

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↑<篪庵>の堂々とした玄関を入った目の前はキッチンになっていました
 左に見える襖には、アレックス・カー氏が
 毛筆で書いた「篪庵」の文字が見えます


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↑太く黒光した天井の梁、天井の高さが広い空間を
 より一層魅力的にみせています


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↑窓からの風景は、額縁に納められた1枚の絵画のようです

<篪庵>に宿泊される全体の約半数は、海外からのお客様だそうです。

ここには、具体的な何かがあるわけではありません。
何もないこの空間に身をゆだね昔ながらの日本の風景を楽しむ、
ただそれだけのために人はやってくるのだとか。

みんなで囲炉裏を囲み談話をする、
縁側に座り刻々と変わる風景をただひたすら眺める。
何をするわけでもなく、そこにいることだけを楽しむのだそうです。


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↑2つも囲炉裏があります!

アレックス・カー氏は、祖谷に戻り予約が入っていない時は
今もここで寝泊まりしているとか。
好奇心旺盛で誰とでも気さくに話しをするフレンドリーな方だそうで、
イベントで人を集めて楽しませることが好きなんだそうです。

私も一度、会ってみたいな。


ここからは、ガラリと変わります。
祖谷の観光名所のひとつ「かずら橋」を渡って来ました!


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↑幅約2m、長さ約45m、水面からの高さ約14mの「かずら橋」

平家の落人が追ってから逃れるため、
いつでも切り落とせるように作った吊り橋。

日本三奇橋の一つで、重さ5tのシラクチカズラで作られています。


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↑かずら橋の下を流れるの祖谷川
 水に濡れると緑色に変わる「阿波石」のおかげで、
 エメラルドグリーンの透き通った水面をたたえています


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↑みんな怖そうに「かずら橋」を渡っています

一歩でも踏み外すと落ちてしまいそうな緊張感がたまらない!
との理由から一部の旅行好きの間で人気になり
この「かずら橋」には、年間約35万人もの観光客が訪れるのだとか。

その甲斐あってか、死ぬまでに一度は渡ってみたい
「世界の吊り橋10選」にも選ばれています!
(日本からは、この「かずら橋」と静岡県の「夢の吊橋」の2つが選ばれています)

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↑それもそのはず!橋の床に渡された横木の間隔は約15cmも空いています

踏み外すと橋から足が突き出るに違いない!
過去に、そんな観光客はいなかったのだろうかと想像してしまいます。

昨日の雨で横木はしっとりと濡れ、ますます怖い。。。
動くたびに橋はユラユラと揺れスリル満点です。


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この「かずら橋」は、国・県指定重要有形民族文化財に指定されています。
3年に1度、架け替えが行われているそうで、ちょっと安心しました。

みなさんも機会があれば、このスリルをぜひご体感ください!!






タグ:徳島

日本三大秘境のひとつ「祖谷(いや)」と古民家再生 NO.1


徳島県三好市に、日本三大秘境(※1)のひとつ
「祖谷(いや)」という場所があります。

世間を遠ざけるように人知れずひっそりと
時を重ねてきた山深き渓谷の集落。

ある人は「日本のチベット」と称し、
ある人は「日本のマチュピチュ」だと言うその場所を、
アメリカの東洋文化研究者アレックス・カー氏は
「日本のグランドキャニオン」と呼びました。

↓アレックス・カー氏について byフェリシモ「日本の美しいもの」

http://www.felissimo.info/nihon/about/

また、この祖谷は源平合戦・屋島の戦いで敗れた
平家の落人が隠れ住んだという伝説が残っている場所でもあります。

都会の喧騒とはまるで無縁の山里。
車で向かう道のりにもワクワクします♪
パラパラと降り出した雨が暗くなり始めた風景に
幽玄さをプラスしています。

道はどんどん細くなり、大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)の
祖谷川沿いを蛇行しライトが照らす山中へと車を走らせます。

秘境というからには、土埃が舞い石ころがゴロゴロしているような
ガタガタ道を想像していたのですが、意外にも
ちゃんとしたアスファルト塗装の道だったのでビックリ。

祖谷の宿に到着する頃には、雨はすっかり本降りで
民家も少なく街灯もないせいか、周囲は暗闇に包まれていました。


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↑宿泊した「茅葺き屋根」の古民家 築約100年

宿泊したのは、徳島県三好市が運営する
「桃源郷祖谷の山里」の<浮生>という名付けられた築約100年の古民家。

「桃源郷祖谷の山里」には
2012年4月にオープンした<浮生>と
2012年7月にオープンした<雨読><耕晴>の計3棟の
茅葺き民家ステイがあり、アレックス・カー氏が代表を務める
NPO法人「篪庵(ちいおり)トラスト」が
三好市からの委託を受けプロデュースしています。

この3棟は、2005年に
国の重要伝統的建造群保存地区に指定された「落合集落」内にあり
<浮生>は集落の一番上・標高860mの山の斜面に建っています。

↓「桃源郷祖谷の山里」のホームページ

http://www.tougenkyo-iya.jp/

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↑囲炉裏や黒光りした床と天井の梁が古き良き日本を蘇らせる
 「水」と書かれた床の間の掛け軸は、アレックス・カー氏の直筆

薄暗い室内にともるほのかな照明の明かりは
気持ちのゆとりと安心感を与えてくれる。
蛍光灯で煌々と照らされた室内が当たり前になった現代では
茅葺き古民家のこの雰囲気は、貴重な体験だ。


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↑便利が当たり前の時代。宿泊者に不便がないよう
 キッチン、浴室、トイレは近代的な設備になっていました。

ちなみに、水道設備がないため
お水は山の谷から引いてきているそうです。
飲んでみたら柔らかくて美味しいお水でした。
もちろん飲料水としては問題ないそうなので念のため!

でも、海外旅行でお水が原因で痛い思いをしたことがあったり
気にされる方のために、
ウォーターサーバーも用意されているのでご安心を!


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↑ホテルのような設えです

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↑夕食はケイタリングを予約!みんなで囲炉裏を囲み談笑♪
 祖谷そば・そば粥雑炊・ほど芋・石豆腐(いわとうふ)といった
 祖谷の郷土料理が満載です♪

鶏がコケコッコーと朝を告げる早朝5時。
早く秘境の風景をみたくて、早起きして宿の周辺を散策♪

どこにいても平等にやってくる朝なのに、祖谷の朝はどこか違う。


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↑<浮生>の窓から見た早朝の風景。昨日の雨に続き、あいにくの曇り空
 山にかかる雲をこんなに近くに感じたことはありません

襖を開けると、山と山の間に吸い込まれるように雲が流れ、
雲自体が意志を持って動いているような感覚にとらわれます。

朝、雲海ができていたら晴れ、雲が山へ流れていたら雨というふうに、
ここに住む人は、この雲で天気予報をするのだそうです。
雲が流れる今日の天気は、見ての通り雨です。


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↑宿泊した茅葺き屋根の古民家越しに見た、標高860mからの眺め
 茅葺き屋根の向こうには、雨を運ぶ雲が山々の尾根を
 滑るように移動しています


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↑コスモスが風にそよぐ山里
 晴れていたらどんな風景が見られたのだろう


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↑向かいの山の斜面に、曲がりくねった道と民家が見えます

こんな山の斜面に、よく家を建てたなぁと関心してしまいます。
山肌の田畑を見てもどのような生活をしてきたのだろうかと
これまでの村人の生き様のようなものを想像してしまいます。

やはり、この生活は人を寄せ付けない深い渓谷に隠れ住んだ
平家落人だから出来たのでしょうか。
この山里には、平家落人伝説が多く残されていますが
話しが長くなるので、省略します(すみません)


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↑宿泊した築約100年の茅葺き古民家<浮生>
 朝になってようやく外観を見ることができました


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↑<浮生>には、隣のお家の前にある小径を通って行きます

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↑祖谷そばの白く可憐な花が咲いていました
 水はけの良いこの土地では、そばの栽培が盛んで郷土料理にもなっています


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↑すぐ近くの裏山には、養蜂用の巣箱が置かれていました
 巣を作るのは野生の蜂だそうです。
 なんだか贅沢!その蜜を食べてみたーい!


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↑散策して宿に戻ると、早朝の景色とは違った雰囲気になっていました
 ぼうや〜よい子だ寝んねしな〜♪
 「まんが日本昔ばなし」のBGMが聞こえてきそう




先進的な技術を向上させ世界に認められるようになった日本。
その高度成長期の時代でさえ祖谷は、それらに染まることなく
ずっとそのままでありつづけました。


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昔の日本では当たり前だったはずの風景が今もここにはある。
何もないが、何かがある場所。

風が草木を渡り土や雨の匂いを運び、
田畑に作物の花が咲き蜜蜂や昆虫が憩い、
渓谷を流れる水は清く自然を潤す。

山肌に家を建て、自分たちが食べる分の田畑を耕し、
道を造り、生活をする。

スーパーもコンビニもこの集落にはないけれど、
ほんの少し自分たちが暮らせるだけのものを自然から分け与えてもらい、
野生動物の領域に居を構え生きている。

無駄に自然を破壊し、家の敷地や田畑を広げたりはしない。
与えてもらったものを大切に育み、ひっそりと慎ましやかに
大自然と共に生きる人々の思想が今も脈々と息づいている。

特に意識しているわけでもなく、
それが当たり前になっている暮らしがそこにあるのです。



この続きは
日本三大秘境のひとつ「祖谷(いや)」と古民家再生 NO.2 で
お楽しみください。



※ 1.日本三大秘境に、岐阜県の白川郷、徳島県の祖谷、宮崎県の椎葉村があります。
  ちなみに、宮崎県の椎葉村にも平家落人伝説があります。


タグ:徳島